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地上波放送とテレビアンテナの歴史について解説します。

2021.12.01

アンテナ工事

今や生活に欠かせなくなったテレビですが、テレビ放送が始まってまもなく70年を迎えます。東京タワーやスカイツリーもテレビ放送のために建てられたと考えると、テレビの影響力がとても大きいことが分かりますね。

そこで今回のコラムでは、テレビの歴史と、テレビを視聴するのに必要なアンテナの歴史を簡単に紹介します。

テレビの普及率はほぼ100%。1世帯に2台以上も

「家にテレビがない」というと驚く人が多いのは、それだけテレビの普及率が高いということの証です。実は正式な統計にも現れており、内閣府が発表する「消費動向調査」内の「主要耐久消費財等の普及・保有状況」というデータによると、2021年3月末時点での薄型カラーテレビの普及率は96.2%となっています。

近年は携帯電話とよく比較されますが、携帯電話は95.8%、パソコンは78.5%となっており、調査した主要耐久消費財の中ではテレビが普及率第1位となっています。

また保有数量(二人以上の世帯)では、カラーテレビは100世帯あたり207.6台となっています。つまり1世帯に2台以上設置されているということで、テレビが家庭に必要なものということを如実に表している統計と言えるでしょう。

では、このテレビにはどのような歴史があるのか、またテレビを視聴するのに必要なテレビアンテナの歴史について、次の項目から解説していきます。

テレビ放送は1940年の東京オリンピック開催に向けて研究を開始

日本でテレビ放送がスタートしたのは1953年2月のことです。2011年からはすべて地上デジタル放送に切り替わっていますが、それ以前は地デジと区別して地上アナログ放送時代といった呼ばれ方もします。

ただしテレビ自体が開発されたのはその27年前のことです。高柳健次郎博士が1926年に世界で初めてブラウン管を用いた電子映像表示に成功しました。

そして1930年に所員16人でNHK技術研究所が設立され、テレビ放送の研究に着手します。これは1940年に開催される予定の夏季東京オリンピックをテレビで放送するためでした。NHK技術研究所では、テレビ標準方式から送受像装置、送信装置などについて研究が行われています。

その後、1939年に高さ100メートルの三角鉄塔とテレビ館がNHK技術研究所に完成し、テレビ放送の実験が開始されます。東京オリンピックは戦争により中止となりましたが、テレビに関する実験は重ねられ、本格放送に向けて設備の移設や増強を繰り返していきます。そして1953年2月1日に、NHKがch3で放送を開始するのです。

東京タワー(正式名称:日本電波塔)が完成したのは1958年12月23日のことです。それまで放送事業者はそれぞれ自前の電波塔で電波を送っていましたが、景観の乱れなどが問題になっていたため、電波塔の統一が図られたのです。

この後、世界では電波のデジタル化が進んでいきます。日本でも1996年にテレビ電波のデジタル放送が審議されるようになり、1998年に地上デジタル放送懇談会が方向性を発表しました。
そして2000年にはBSデジタル放送が開始され、2003年12月1日から東京・大阪・名古屋の3大都市でNHK、および民放16社で地上デジタル放送が開始されたのです。

地上アナログ放送は2011年7月24日までに全国で中止され、テレビ番組は地上デジタル放送時代を迎えています。

電波を受信する技術を活用してテレビ用のアンテナに

テレビアンテナは、現在も八木式アンテナと言われる形状のアンテナが主流ですが、その名がつけられている八木秀次博士が生みの親です。
八木博士は、1909年に東京帝国大学工科大学電気工学科を卒業後、欧米へ留学し、1919年に東北帝国大学工学部教授となり工学博士の学位を取得します。この頃から、電波の受信用アンテナの研究を始めたとされています。

大学内に八木研究室を開設し、アンテナの基本原理を発見した八木博士は当時講師だった宇田新太郎博士と連名で1928年に論文を発表します。その後、八木博士単独の名前で特許を出願したため、世界各国で八木式アンテナと呼ばれるようになっています。

当時、テレビは放送されておらず、主に戦争の際に海外諸国がレーダーの受信アンテナとして用いていました。そうした時代背景から、日本国内でも八木式アンテナを使ったレーダーの開発が行われるようになります。

終戦後の1952年には八木博士が八木アンテナ株式会社を設立し、八木式アンテナの技術を活用してテレビや無線のアンテナの製造を開始します。これが日本でテレビ放送が開始される前年のことで、テレビ放送の受信に大きく貢献することになったのです。

現在は、この八木式アンテナのほか、箱型の形状をした平面アンテナなども開発されていますが、電波を受信する仕組みは八木式アンテナと同様です。つまり形状は異なっても、八木博士と宇田博士が発明したアンテナによる受信技術が今も各家庭で活躍しているのです。

まとめ

電波を利用して無線電信を成功させたのが1895年、イタリアでのことでした。その30年後には日本人によってテレビが開発され、さらにアンテナもまもなくして開発されています。

つまり、日本人が発明・開発したテレビ、そしてアンテナが世界中の人に親しまれ、今でも生活を豊かにしているということなんです。

テレビとアンテナに関する知識としてぜひ覚えておいてください。
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