パラボラアンテナとは?その特徴や設置の注意点を解説!
2021.03.21
アンテナ工事
テレビの電波を受信する際に用いられるパラボラアンテナ。お椀のような形をしたアンテナといえば、すぐに想像がつく人が多いでしょう。
では、どうしてお椀のような形をしているのか、またどうして白いものしかないのか、といったことはあまりご存知ないのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、あまり知られていないパラボラアンテナの特徴をご紹介していきます。ご自分で設置する際の注意点も合わせて解説します。
パラボラアンテナの特徴とその理由とは?
家庭用のパラボラアンテナは、主にBSやCSといった衛星放送の受信に用いられています。マンションのベランダに、白くて丸いお椀のような形状をしているものがたくさん並んでいることがあります。それがパラボラアンテナです。
特徴は次のようなことが挙げられますので、その理由も合わせて解説します。
①お椀のような形状
パラボラアンテナの本体は回転放物面鏡の中心部分に金属棒のパーツがある特徴的な形をしています。
それは衛星放送を受信するのに優れた形状だからです。
ほとんどの人はこのお椀型の円盤部分で電波を受信していると思いがちですが、実はこの部分は電波を集めて反射しているだけです。そして中心にある金属棒のパーツに電波が向くようになっていて、そこで電波を受信しているのです。
②色が白い
パラボラアンテナが白い理由は、太陽の熱の影響を受けにくくするためです。太陽の熱は電波の送受信を邪魔してしまうため、なるべく太陽の光を浴びたくないのです。
パラボラアンテナは金属の部分も多いので、万が一太陽の熱をたっぷり浴びてしまうと形状が変形することもあります。それもパラボラアンテナが白色になっている理由のひとつです。
③大きさは円の直径が50㎝前後
家庭用のパラボラアンテナはほとんどが50㎝程度です。もちろん大きいほど受信する力は大きくなりますが、家庭用であればこのくらいの大きさで十分に電波を受信できます。
業務用になると、円盤部分が10m以上のものもあります。
④向いている方向は南南西
パラボラアンテナはすべて同じ方向に向いているのはご存知でしょうか。それは電波を送信している人工衛星が南南西にある赤道上空にあるからです。そのためパラボラアンテナは南南西に向いていないと、電波を受信できないのです。
パラボラアンテナが特徴的な形状をしているのは、これまでご紹介したようないろいろ理由があるからなのです。
受信する電波によってどのパラボラアンテナを選ぶかも変わる?
パラボラアンテナが受信できる衛星放送は、日本国内では主に次の4つあります。
これらに合わせてアンテナを選ぶ必要がありますので、その違いをしっかり把握しましょう。
- BS放送用アンテナ…人工衛星から送られてくる右旋回の電波を受信できるパラボラアンテナです。
- 4K放送用アンテナ…4K放送の電波はBS放送とCS放送と同様に右旋回で送られてきますので、BS放送用とCS放送用のパラボラアンテナで受信できます。
ただし一部の4K放送は左旋回で電波が送られてくるため、すべての4K放送を観たい場合は左右どちらの旋回の電波も受信できるアンテナが必要になります。 - 8K放送用アンテナ…上記に記載した一部の4K放送と同様に、8K放送は左旋回で電波が送られてきます。そのためそれに対応したパラボラアンテナが必要です。
一般に市場で販売している家庭用のパラボラアンテナは、BS・CS放送と4K8K放送用に分かれています。
ただし、一部の4K放送はBS・CS放送用のパラボラアンテナで受信することができます。
混同しやすいので間違えないように注意が必要です。
パラボラアンテナを設置する際の注意点とは?
この項目ではパラボラアンテナを設置する場所を選ぶ際に、気をつけて欲しい点をまとめました。
ぜひ参考にしてください。
①南南西に遮るものがない場所を
前述しましたが、パラボラアンテナは人工衛星から電波を受信しますので、南南西に向いている必要があります。もちろんただ南南西に向いていればいいわけではありません。
建物や樹木、山などの障害物があると電波を受信できないこともあります。そのため南南西に障害物がない場所を選ばないといけません。
②候補地の選定は慎重に
通常、パラボラアンテナを取り付ける候補となるのは、ベランダか屋根、外壁です。
屋根につける場合は、地デジ用の八木式アンテナの下部につけるのが一般的ですが、ベランダや外壁に設置する際には、重さに耐えられるかどうかもポイントです。
八木式アンテナと比べて小さくて軽いパラボラアンテナですが、それでも3〜4㎏もあります。それに加え、強風に煽られることもあります。
そうした状況に耐えられるかどうかはもちろん、手すりが曲がっていないか、錆びていないか、などもあらかじめ確認しましょう。
③ケーブルをつなぎやすい位置に
パラボラアンテナは取り付けたら衛星放送が見られるようになるというわけではありません。受信した電波をチューナーあるいはチューナー内蔵テレビに届ける必要があります。
そのときに必要なアンテナケーブルをどう繋ぐのかも、設置場所を決めるポイントです。
すでに外壁から室内へケーブルを引き込めるような引き込み口があればそちらを利用しますが、もちろんない場合もあります。その場合は、エアコンのダクト用に開けた穴や換気口を利用することになります。
それらの穴がなければ新たに穴を開けたり、窓のサッシに這わせてケーブルを引き込んだりする
必要が出てきます。
こうした場合もありますので、ケーブルをどう引き込むのかどうかもあらかじめ確認しておくようにしましょう。
まとめ
プロとしてはオススメしませんが、近年はDIYが流行っていることもあり、ご自身で部屋の改修などを行う方も増えています。
そういう作業に慣れている方は道具もそれなりに揃っているとは思いますが、パラボラアンテナを設置するのに必要な道具が揃っているかも確認してください。
「自分では難しい」「やってみたけどできなかった」という方は、ぜひさくらアンテナにご相談ください。
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