【プロが詳しく解説!】パラボラアンテナの種類と特徴
2023.04.27
アンテナ工事
『パラボラアンテナの種類の違いがよくわからない…』
テレビ電波受信に必要なパラボラアンテナについて、その特徴や設置方法について解説します。
お椀のような形状や白色の理由など、あまり知られていない情報もご紹介します。
特徴や設置の注意点をわかりやすく解説させていただきますので、ぜひ参考にしてください!
パラボラアンテナの特徴と注意点:【お椀型、白色、直径、向きについて】
パラボラアンテナは回転放物面鏡の中心部分に金属棒のパーツがある特徴的な形をしています。この形状は、衛星放送を受信するのに優れているためです。
一般的には円盤部分が電波を受信していると思われがちですが、実際には円盤部分は電波を集めて反射しているだけで、中心の金属棒のパーツで電波を受信しています。
本体の色が白い理由は、太陽の熱の影響を受けにくくするためです。太陽の熱は電波の送受信を邪魔してしまうため、なるべく太陽の光を浴びたくないのです。
また、金属部分が多いため太陽の熱をたくさん浴びると形状が変形することがあるため、白色になっているのです。
家庭用のパラボラアンテナは直径が50㎝程度であり、ほとんどがこのサイズです。もちろん大きいほど受信力は上がりますが、家庭用には50㎝程度で十分です。
一方、業務用では円盤部分が10m以上のものもあります。
パラボラアンテナは南南西に向けて設置する必要があります。それは、電波を送信している人工衛星が南南西にある赤道上空にあるためです。
この為、南南西に向けていないと、電波を受信できないのです。
パラボラアンテナの特徴的な形状には、これらのような理由があります。
注意点を踏まえて、設置してみてはいかがでしょうか。
アンテナの種類は電波によって違う
電波の種類によって、パラボラアンテナの選択肢が変わることがあります。
日本国内では、主にBS放送・CS放送、4K放送・8K放送などが利用されていて、それぞれの放送に適したパラボラアンテナを選ぶ必要があります。
- BS放送用:BS放送用アンテナは、人工衛星から送られてくる右旋回の電波を受信できます。
- 4K放送用:4K放送用アンテナも同様に、右旋回の電波を受信できますが、一部の4K放送は左旋回の電波を使用するため、左右両方の旋回に対応したアンテナが必要です。
- 8K放送用:8K放送用アンテナも同じく、左旋回の電波を使用するため、それに対応したパラボラアンテナが必要です。
一般的に市場で販売されている家庭用パラボラアンテナは、BS・CS放送用と4K8K放送用に分かれていますが、一部の4K放送はBS・CS放送用のアンテナでも受信できることがあるため、混同に注意が必要です。
放送によって適したアンテナを選び、電波を受信しましょう。
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パラボラアンテナを設置する際の注意点
パラボラアンテナを設置する際に注意すべき幾つかのポイントを紹介します。
これらのポイントを参考にしていただき、アンテナを適切に設置することで、良好な衛星放送の受信を確保できます。
①南南西に遮るものがない場所を選ぶ
パラボラアンテナは人工衛星からの電波を受信するため、南南西の方向を向いて設置する必要があります。
しかし、建物や樹木、山などの障害物があると電波を受信できないことがありまので、南南西の方向に障害物がない場所を選ぶようにしましょう。
②設置場所の調査は慎重に行う
通常、パラボラアンテナを取り付ける候補として考えられるのは、ベランダや屋根、外壁などです。
屋根に取り付ける場合は、八木式アンテナの下部に取り付けることが一般的ですが、ベランダや外壁に設置する際には、耐荷重性にも注意が必要です。
パラボラアンテナは八木式アンテナに比べて小さく軽量ですが、それでも重量は約3〜4kgあります。また、強風に煽られることもあります。
そのため、候補地が強風に耐えられるかどうか、手すりが曲がっていないか、錆びていないかなども慎重に確認する必要があります。
・八木式アンテナについて詳しくはこちら
魚の骨にそっくり!八木式アンテナはこんなお家にお勧め
③ケーブルをつなぎやすい位置に設置する
パラボラアンテナを設置しただけでは衛星放送を受信できません。
受信した電波をチューナーやチューナー内蔵のテレビに送信するために、アンテナケーブルを接続する必要があります。
このとき、ケーブルをどこから引き込むかも重要です。すでに外壁から室内にケーブルを引き込むための口があれば、そこを利用します。
しかし、そうでない場合は、エアコンのダクト用に開けた穴や換気口を利用する必要があります。
場合によっては、新たに穴を開けたり、窓のサッシに這わせてケーブルを引き込む形になります。
・アンテナケーブルについて詳しくはこちら
テレビ用同軸ケーブル(アンテナケーブル)の種類や仕組みの違いを解説
④周囲の風景に配慮する
パラボラアンテナは大きな物体で、周囲の風景を崩してしまうことがあります。
特に屋根に取り付ける場合は、住宅街や景観地区など、周囲の景観に配慮することが必要です。
地域によっては、設置する前に建築基準法や景観条例などを確認する必要があります。
⑤地盤に合わせた固定方法を選ぶ
パラボラアンテナを設置する際は、地盤に合わせた固定方法を選ぶことが大切です。地震などの自然災害に備えて、しっかりとした固定方法を選びましょう。
また、風が強い地域では、追加の固定方法が必要になることもあります。
⑥適切な高さに取り付ける
取り付ける際には、適切な高さに設置することが重要です。
高すぎると強風によって倒れる恐れがありますし、低すぎると障害物に遮られることがあります。
以上が、パラボラアンテナを設置する際に注意するべき点になります。
これらの点を守って、正しく設置することで、快適な衛星放送を楽しむことができます。
まとめ
今回は、パラボラアンテナの種類による特徴や設置の際の注意点などを解説させていただきました。
パラボラアンテナはご自分で設置することも可能ですが、高所で危険であったり、また少しのズレなどで視聴できなくなったりする場合があるので、なるべくアンテナ工事専門業者への依頼をお勧めいたします。
さくらアンテナでは【無料お見積り・現場調査(電波測定)】を行い、プロの技術でしっかりとした設置工事をさせていただきます。
ぜひ、お気軽にご相談ください!
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