【プロが解説!】700MHz電波障害やその他の電波障害の対処法
2023.04.13
テレビの知識
『このテレビのエラーは本当に電波障害のせいなのか?それとも故障?』
一般の方にとって電波障害と単なる故障の違いを判断するのは難しいものです。
深刻な電波障害は個人では対処が難しく、解決策を見つけるためには調査が必要です。
そこで、今回の記事では電波障害を調査する方法を紹介します。
電波障害の原因を突き止め、テレビ映りを改善するために、ぜひ参考にしてください。
【700MHz電波障害】とは何でしょう?
最近、急増しているのが「700MHz電波障害」と呼ばれる受信障害です。
この問題は、スマートフォンの利用者が増えたことが原因で発生するようになりました。
それは、アナログ放送からデジタル放送への完全移行が終了し、新たに使われるようになった周波数帯が、携帯電話の周波数帯として利用されることになったからです。
しかし、多くの一軒家やマンションには、アンテナから受信したテレビ信号を増幅する「ブースター」という装置が設置されています。このブースターは、携帯電話基地局の近くにある建物では、地上デジタル放送の電波とスマートフォンの電波に干渉を受け、放送を正常に視聴できなくなってしまいます。
この携帯電話の周波数帯がちょうど700MHz帯であるため、このような受信障害は「700MHz電波障害」と呼ばれます。携帯キャリア数社と総務省は、この問題を解決するために協力しており、携帯電話の周波数帯の再編を進めています。
・ブースターについて詳しくはこちら
アンテナ工事に必要になるブースターって何のこと?絶対つけないといけないの?
一般社団法人「700MHz利用推進協会」って何?
この700MHz電波障害について対策を行っているのが、一般社団法人「700MHz利用推進協会」です。
700MHz帯の基地局の周辺住宅においては、アンテナブースターが地上デジタル放送の電波とスマートフォンの電波に干渉を受け、放送を正常に視聴することができなくなることがあります。
このため、同協会では周辺住宅に対して、チラシの配布やポスター、パンフレット、リーフレットなどを用いた情報提供活動を行っています。
また、同協会は「700MHzテレビ受信障害対策コールセンター」を設立し、電波障害が生じた場合や、生じる恐れがある住宅に対して、相談や問い合わせを受け付けています。
同協会の対策員が訪問し、住宅内のテレビから電波の受信状態を確認し、必要に応じてブースター交換やフィルターの設置などの対策工事を行います。
この際、必要な機材の交換や工事などの費用はすべて協会(事業者)が負担するため、各家庭が費用を負担する必要はありません。
重要なポイントとして、「700MHz利用推進協会」による電波障害の確認作業や対策工事は、すべて無料で行われます。つまり、各ご家庭による負担は一切発生しないということです。
周辺住宅において「700MHz電波障害」が発生した場合は、お気軽に「700MHzテレビ受信障害対策コールセンター」にご相談ください。
・オフィシャルサイト
一般社団法人「700MHz利用推進協会」
電波障害の主な症状
地上デジタル放送の電波障害とは、障害物や天候の影響によりテレビ画面が乱れる現象です。
もし、自分の家だけでなく近所でも同様の症状が見られる場合は、お住まいの地域で電波障害が発生している可能性があります。
地上デジタル放送における電波障害には、「ブロックノイズ」「ブラックアウト」「フリーズ」という3つの主な症状があります。
- ブロックノイズ:四角いブロックのような形が現れてモザイク状に表示される現象です。
- ブラックアウト:画面が真っ暗になり、何も表示されない現象です。
- フリーズ:映像が止まってしまい、そのまま固まってしまう現象です。
電波障害の主な原因
電波障害が起きる場合、幾つかの原因が考えられます。
こちらで一般的なものをご紹介します。
①電波に問題がある場合
テレビは各家庭のアンテナで電波を受信することで映像を表示するため、何らかの理由で電波が届かなかったり、届きにくかったりすることがあります。これが一般的な電波障害の原因です。
電波障害の代表的な原因は、他の電波や建物によって電波が受信しにくくなることです。アマチュア無線の電波や高層ビルからの電波は、テレビ電波の受信に影響を与えることがあります。
また、最近では、携帯電話の使用によっても電波障害が発生しています。
これは、地上波デジタル化によって空いた周波数を利用するため、携帯電話用の基地局が近隣に設置されている場合に起こります。
電子レンジ、掃除機などの家電製品も、電波障害の原因となることがあります。
これらの問題を解決するためには、アンテナの設置状況や周辺環境を確認し、必要に応じて専門家に相談することが大切です。
また、新しいテレビは、電波障害に強い機能が搭載されているため、購入を検討する際には、確認しておくと良いでしょう。
②周辺機器に問題がある場合
テレビの映像が乱れる場合、テレビの電波が悪いわけではなく、受信設備に問題がある可能性があります。
テレビの電波を受信するためには、テレビアンテナ、ブースター、同軸ケーブル、チューナー、分波器・分岐器・分配器などが必要です。
これらの設備のいずれかに異常がある場合、テレビの映像が乱れることがあります。
中でも、テレビアンテナが原因となることが多く、アンテナに故障や劣化が起きたり、屋外に設置されているために雨や風などの影響を受けることがあります。
台風などの強風に煽られてアンテナの向きが変わることもあります。
また、鳥が止まったり、雪が積もったりすることでアンテナが傾くこともあります。
フリーズと呼ばれる映像が止まってしまう現象の場合、B-CASカードやC-CASカードに汚れが付着していることが原因となることもあります。注意してメンテナンスを行いましょう。
・同軸ケーブルについて詳しくはこちら
テレビの同軸ケーブルはプラグの形と太さで選びましょう
・分配器・分波器・分岐器について詳しくはこちら
複数のテレビ視聴にはアンテナ分配器が必要!分波器・分岐器との違いも解説
まとめ
今回は「700MHz電波障害」や「その他の電波障害」について解説いたしました。
電波障害に関しては、一般の方には原因の判断などは難しい場合が多いです。
特に「700MHz電波障害」に関しては、対策協会などを騙り、高額の費用を請求するなどの詐欺行為も起こっています。
その為、ご自分で判断できない状況などに関してはアンテナ工事専門業者などのプロに調査依頼することをお勧めいたします。
さくらアンテナでは【無料お見積り・現場調査】を行い、お客様のお困りごとに誠実に対応させていただきます。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください!
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