テレビの同軸ケーブルはプラグの形と太さで選びましょう
2022.02.28
アンテナ工事
テレビの配線に用いられる同軸ケーブルは、複数の種類のものが市販されています。そのため、自分で接続をしようと思っても、どのケーブルを選べば良いのかわからなくなってしまいがちです。
そこで、今回のコラムでは目的や用途ごとに選ぶべきケーブルの太さや、プラグの形について解説していきます。同軸ケーブル選びの際に、ぜひ参考にしてください。
同軸ケーブルとは電気通信に用いられるケーブルの一種
テレビの配線に用いられるケーブルは高周波用のケーブルの一種で、一般的に「同軸ケーブル」と呼ばれてます。
内部構造は主に4層になっており、内側から「内部導体(銅線)」「絶縁体(発泡ポリエチレン)」「外部導体(網組シールド)」「外部被覆(ジャケット)」となっています。軸が同じ円筒が幾層にも重なっていることから、同軸ケーブルと呼ばれるようになりました。
同軸ケーブルにはいくつか種類がありますが、その区別に用いられる単位の一つが「Ω(オーム)」です。これは特性インピーダンスという、信号が流れたときに発生する電圧と電流の比を表す単位です。
市販されている同軸ケーブルには、主に50Ωと75Ωの2種類があります。テレビの配線に用いられるのは75Ωで、50Ωのものは主に無線機などに用いられます。75Ωのものはパッケージに「テレビ用」と記載されていますので、間違えて50Ωのものを購入しないように注意してください。
また、同軸ケーブルは太さにも種類があり、「C」という単位によって見分けることができます。テレビ用として市販されている同軸ケーブルは主に「3C」「4C」「5C」の3種類がありますが、数字が大きくなるにつれて太くなります。下記がそれぞれの単位のおおよその基準です。
- 3C…外径約5㎜、絶縁体約3㎜
- 4C…外径約6㎜、絶縁体約4㎜
- 5C…外径約7㎜、絶縁体約5㎜
ケーブルは太さによって、使いやすさや用途が異なってきます。どのような点に注意して選べば良いのか、そのポイントを次の項目で紹介していきます。
同軸ケーブルは細いものはテレビに近く、太いものは屋外で
同軸ケーブルは、細いものと太いもので特徴が異なり、それぞれにメリットデメリットが存在します。
- 細い同軸ケーブル…硬くないため素人でも扱いやすく、必要に応じて断線するのも比較的容易です。しかしケーブルが長くなると受信可能な電波量が減少するというデメリットがあります。
- 太い同軸ケーブル…ある程度の硬さがあり、「断線しにくい」「曲げにくい」という特徴があるため、細かな配線をするには向かず、素人が扱うのは難しいです。ただし、耐久性が高く、効率良く電波を受信することが可能な点がメリットとして挙げられます。
これらの特徴を踏まえ、各太さの同軸ケーブルの用途をまとめると、以下のようになります。
- 3C(最も細い)…テレビ周辺の配線に向いており、最適な長さは1mから5 m程度
- 4C(中くらい)…室内の配線に向いており、最適な長さは5 mから15 m程度
- 5C(最も太い)…屋外の配線に向いており、10 m以上で用いる場合に最適
部屋にあるアンテナ端子から近い場所にテレビを設置する場合には、電波受信は弱くとも配線しやすい3C程度の同軸ケーブルを、少し離れた位置にテレビを置く場合は、電波受信効率が良く耐久性の高い4Cの同軸ケーブルを選ぶのがおすすめです。なお、5Cの同軸ケーブルの場合は、10m以上離れている場合が想定されるため、室内というより屋外での使用が主となります。
同軸ケーブルを購入する際は、これらの特徴を踏まえたうえで、用途や目的に応じて適切なものを選ぶようにしましょう。
同軸ケーブルの先に付いているプラグの形は周辺の状況に合わせて
同軸ケーブルをアンテナ端子やテレビに配線する際は、電波が漏れるのを防止するためのプラグが必要になります。このプラグには以下の3つの形があります。
・ストレートプラグ…端子に差し込むだけで接続することができるプラグ。汎用性が高く、最も多く用いられています。
・L型プラグ…先端がL型になっているプラグ。アンテナ端子に差し込んだ際に、同軸ケーブルがL字に接続され、壁やテレビなどに沿うようになるので、スペースが狭い場所で用いるのに最適なプラグです。ただし、アンテナ端子の周辺の状況によっては、接続が難しいケースもあります。
・F型プラグ…ネジ込み式のプラグ。しっかり固定して接続できるため、万一の事故を防ぐことができ、小さな子どもがいる家庭などに向いています。ただし、一度取り付けると外すのが難しいため、テレビの位置を変えるなど、ケーブルの抜き差しを頻繁に行う場合には向いていません。
同軸ケーブルには先端にプラグがついたものも市販されていますが、プラグが取り付けられていないケーブルを購入する場合は、プラグを別途購入する必要があります。用途に応じて、プラグの形状をしっかり確認してから購入するようにしましょう。
まとめ
今回のコラムでは、同軸ケーブルの種類とそれぞれの用途について確認していきました。
最近では同軸ケーブルをインターネットで購入することが増えたため、誤って購入してしまうケースも増えているようです。
せっかく買ったケーブルを無駄にしないためにも、今回紹介した内容を参考にしつつ、適切なケーブルを選ぶようにしてください。
もちろん弊社でも、同軸ケーブルを取り扱っております。テレビの配線工事を承っているほか、「テレビ配線の仕方がわからない」「どの同軸ケーブルを買って良いのかわからない」といった場合も、しっかり対応させていただきます。まずはお気軽にご相談ください。
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