衛星放送はデザインアンテナでも見れる?仕組みを解説します。
2022.01.31
アンテナ工事
テレビアンテナの新しい形として注目されるデザインアンテナ(ボックスアンテナ)ですが、その仕組みを適切に理解しないで、どのチャンネルが観られるのかなども知らない人が多いようです。
そこで今回のコラムでは、デザインアンテナの仕組みを解説し、衛星放送をはじめどのようなチャンネルが視聴できるのか、紹介していきます。
デザインアンテナは箱型の形状したアンテナ
デザインアンテナと一般的に呼ばれているアンテナは、魚の骨の形をした八木式アンテナとは異なり、箱型の形状をしたアンテナです。箱の中にアンテナの構造が入っていることで、景観を損ねることなくテレビ電波を受信することができます。
ただし、デザインアンテナというのはマスプロ電工の製品名で、メーカーによって呼び方が異なります。主なメーカーの呼び方は下記のようになっています。
- マスプロ電工…デザインアンテナ
- DXアンテナ…平面アンテナ
- 日本アンテナ…薄型アンテナ
メーカーによって呼び方が異なるため、「箱型アンテナ」「ボックスアンテナ」「フラットアンテナ」といった呼び方でも通じますので、覚えておきましょう。
ボックスアンテナの構造は八木式アンテナと同じ
ボックスアンテナは箱の中にある部品でテレビ電波を受信する仕組みになっています。メーカーによって異なりますが、主にこの部品は3枚の金属パネルで構成されています。
3枚の金属パネルは、導波器、放射器、反射器の役割を果たしています。それぞれの役割は次のようになっています。
- 導波器(ディレクター)…電波をキャッチして、放射器に導く役割をしています。
- 放射器(ラジエーター)…導波器で導かれた電波を集め、給電部へ送る役割をしています。
- 別名、輻射器とも言われます。
- 反射器(リフレクター)…不要な電波を遮って、必要な電波のみを放射器に反射させています。
通常は、導波器で電波を受信し、放射器で集め、そして給電部に送られます。そしてこの給電部で電波に給電をして電気的な信号に変え、ケーブルを通してテレビに送ります。
この仕組みで受信できるのは地上デジタル放送の電波です。つまりボックスアンテナは地上デジタル放送を受信するためのUHFアンテナなのです。
構造は八木式アンテナと同じです。ただし八木式アンテナでは素子と呼ばれる金属の棒が14〜30本程度あり、導波器、放射器、反射器の3つの役割をしています。そのため魚の骨のような形をしているのです。本数が多い方が受信性能は高くなりますが、家庭用の場合は14素子~20素子程度が一般的です。
ボックスアンテナの性能表示には、「◯◯素子相当」というように表記がされていますが、これは八木式アンテナに例えた場合の受信性能を表しているからです。市販されているボックスアンテナは「20素子相当」が一般的です。
これまで解説したようにボックスアンテナでは衛星放送の電波は受信できません。その仕組みについては、次の項目で解説していきます。
人工衛星から送信される電波を受信するのはパラボラ型が適している
衛星放送とは、赤道上に位置する人工衛星から送信される電波を受信することで視聴ができるテレビ放送のことです。現在、日本国内ではBS放送とCS放送の2つがこの衛星放送にあたります。BS放送とCS放送では送受信している人工衛星が異なっており、下記のようになっています。
- BS放送…放送衛星(Broadcasting Satellite)を利用した放送です。
- CS放送…通信衛星(Communications Satellite)を利用した放送です。
どちらも地球上から送信した電波を受信し、周波数を変えて地球上に再送信する仕組みになっています。
この人工衛星から送られる電波は地球に向けて平行にやってきます。そのため衛星放送を視聴するためには、人工衛星からの電波受信に適しているパラボラ型のアンテナを活用するのが一般的です。パラボラアンテナは円盤型の反射面で電波を集めて、放射器で受信する仕組みになっているからです。
つまりボックスアンテナでは衛星放送の電波を受信することはできず、パラボラアンテナが必要ですので、間違えないようにしてください。
まとめ
アンテナはどの電波も受信できると思っている方もいるようですが、電波によって受信できるアンテナと受信できないアンテナがあります。
近年、導入する家庭が多いボックスアンテナ(デザインアンテナ)はUHFアンテナで、地上デジタル放送を視聴するためのものです。一方、衛星放送を視聴するにはパラボラ型のアンテナが適していますので、覚えておきましょう。
弊社では衛星放送を視聴するためのパラボラアンテナ、地上デジタル放送を視聴するための八木式アンテナ、ボックスアンテナなどあらゆるタイプのアンテナを取り揃えております。
適切なアンテナを提案することもできますので、気軽にお問い合わせください。
有資格者のプロによるアンテナ工事の品質について
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